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「早く一人前の漁師に」大阪から佐井へ移住

2017.04.17

漁船にペンキを塗り補修する前に、船底の付着物をヘラで落とす作業を進める松本さん

漁船にペンキを塗り補修する前に、船底の付着物をヘラで落とす作業を進める松本さん

 青森県佐井村が全国から漁業後継者を募り育成する「漁師縁組事業」を活用し、大阪府東大阪市の松本大祐(だいすけ)さん(34)が3月下旬、村に移住した。同村牛滝地区の合同会社・海成漁業(中西洋一代表社員)の指導の下、定置網漁などを学んでいる。松本さんは「覚えなければいけないことがたくさんある。早いこと一人前になれるよう頑張りたい」と意欲を燃やす。
 松本さんは東大阪市出身。高校に進学したが「バイトの方が楽しくて。勉強より仕事の方が自分に合っている」と2年生のときに中退。引っ越し業者などを経て、2005年から携帯電話販売会社に10年以上勤務した。
 営業の現場ではなく、スタッフを管理する立場になり「面白みがないわけではないが、自分がどこまでやれるか試せる仕事がしたい」という思いが次第に募ってきたという。
 釣りが趣味だったこともあり「漁師をしてみたい」とインターネットで情報収集し、昨秋、佐井村の事業を知った。
 仕事を辞めて生活できるか不安だったが、村から最長5年間の生活費支給や家賃補助があるので「何とかなる。最後の転職だ」と決意、昨年12月に応募した。書類審査や面接を経て内定を受け、今年3月、携帯電話販売会社を退職し、村に移住した。
 現在は海成漁業の漁船で定置網漁に出漁するほか、定置網漁の魚種がカレイからマスに移行するのに合わせ、網を交換するための作業などを行っている。
 14日は、佐井漁港で漁船にペンキを塗り補修するための作業を進めながら「新しいことをやる楽しさがある。一つ一つ覚えていければいい」と松本さん。指導する中西さん(52)は「漁師が高齢化している中で、若い人を入れて育てていかないと。大祐ば(を)一人前にする」と力を込めた。

(東奥日報社)