エリア ニュース 中南

岩木山麓「地蔵茶屋」再開、津軽そば復活

2017.06.10

「地蔵茶屋」を再開させた綾子さん(右)と幸子さん

「地蔵茶屋」を再開させた綾子さん(右)と幸子さん

 2年前、岩木山麓の青森県弘前市嶽温泉に近い「そば処 地蔵茶屋」が静かにのれんを下ろした。42年間、愛されてきた「津軽そば」の味を懐かしむ声が出る中、今年6月、店主の女性と家族ぐるみで交流してきた姉妹が店を再開。世代を超えて、茶屋の味を守り継ごうとしている。
 地蔵茶屋は、同市桔梗野の太田節子さん(79)が1973年から経営。山菜採りや「嶽きみ」目当ての行楽客らに親しまれてきたが、体調不良のため2015年に店を閉めた。
 再開させたのは高田綾子さん(37)=同市=と相澤幸子さん(40)=平川市=の姉妹。嶽地区でペンションを経営する家庭で育ち、太田さんを「茶屋の母さん」と慕ってきた。綾子さんは高校時代、茶屋でアルバイトも経験。2人で閉店を寂しく感じていたところ、父・高田敏幸さん(65)の勧めで再開を決意した。
 5月の大型連休明けから、店舗改装や調理器具の準備に着手。太田さん直伝でイワシやコンブ、カツオをベースにしただしの取り方も練習し、6月5日に営業を本格的に開始した。再開を知って8日に来店した、姉妹の幼なじみの赤石香織さん(42)は「店の周辺に、にぎわいが戻って良かった」と笑顔をみせた。

地蔵茶屋のメニューの一つ「月見そば」

地蔵茶屋のメニューの一つ「月見そば」

 営業時期は春の大型連休から11月上旬まで。「お客さんは先代の母さんの味を求めて来る。期待に応えるよう精いっぱい頑張りたい」と綾子さん。幸子さんも「店の再開に責任を感じる。嶽きみの時期は忙しくなるので手順良くこなせるようになれれば」と話す。水曜定休で、嶽きみシーズンの8月下旬から1カ月は休み返上で営業するという。
 メニューはかけそば(500円)や月見そば(600円)のほか、ごへい餅(120円)や自家製しょうがみそおでん(400円)など。太田さんは「足が悪く、思い切って店を閉めたが、出会いに恵まれ安心している。分からないことがあれば、いつでも教えに行くので一生懸命頑張ってほしい」とエールを送る。
 地蔵茶屋の問い合わせは高田さんのペンション(電話0172-83-2670)へ。

(東奥日報社)