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東京で15日から発表会/障害者・健常者共に学ぶ「俊文書道会」

2017.07.12

松舘さん(左)の作品づくりを見守る西里代表

松舘さん(左)の作品づくりを見守る西里代表

 青森県八戸市のボランティア書道教室「俊文書道会」(西里俊文代表)が15日から17日まで、2010年以来7年ぶりに東京で発表会を開催する。半切から全紙6枚分の作品まで、会員34人が出品。「障害の有無にかかわらず書を楽しむ」がテーマの活動をより多くの人に知ってもらいたいと、会員らは発表会を心待ちにしている。
 6月のある日。小中野小5年で、特別支援学級で学ぶ松舘舞奈さんは、西里代表の助言を受け、作品づくりに取り組んでいた。話し合って書の題材に選んだのは「午後は昼寝」「冬はさむい クリスマスは楽しいです」といった、松舘さんの個性が光る文言だ。
 言葉の勢いそのままに、松舘さんは躍動感ある筆致で書を書き上げていった。松舘さんは「書くのは楽しい。特に大きい作品を書くのが楽しいです」と語った。
 全紙いっぱいに「幸せ」「達」と書いていたのは、同市の滝原亜美咲さん(18)。「達」の字の場合は、分解して「三」「土」など別の字の組み合わせとしてとらえた図解を見つつ、墨を散らしながら大胆に筆を運んだ。
 滝原さんは知的障害者対象の特別支援学校・八戸第二養護学校在籍時に入会し、卒業した今も通い続けている。都内で展示する作品は発表会のチラシに採用された。たくさんの人に見てもらいたいですか-と尋ねると、滝原さんはゆっくりとうなずいた。
 西里代表は「のびのびとした、生命力ある作品が良い作品。指導しすぎては型にはまってしまう」と個性を大切にする会の方針を語る。
 俊文書道会は、特別支援学校教諭の西里代表が、教え子にボランティアで書を教え始めたのをきっかけに1999年にスタートした。市内外から障害者、健常者が数人ずつ同市の教室に集まり、書を学んでいる。今月6~9日の「東北障がい者芸術公募展」(仙台市)では、1人が企業賞に入賞、7人が入選した。

滝原さんが東京での発表会に出品する作品

滝原さんが東京での発表会に出品する作品

 発表会は県内を中心に毎年開き、2010年には開催10回目を記念して都内でも開催した。2回目となる都内での発表会には作品が八戸を飛び出してより多くの人の目に触れることで、会員に刺激を受けてもらいたいという願いがある。
 西里代表は「教室の楽しさが伝わる展示にしたい。自分のできる範囲で生徒それぞれが力を伸ばすきっかけになれば」と話している。
 都内での発表会は荒川区の「ムーブ町屋」で開催。

(東奥日報社)