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コナラ巨木群は残った 十和田・すずらん山で太陽光発電地鎮祭

2018.02.28

太陽光発電工事の地鎮祭後、通称すずらん山を散策する関係者ら

太陽光発電工事の地鎮祭後、通称すずらん山を散策する関係者ら

 コナラの巨木群がある青森県十和田市三本木一本木沢の林野・通称「すずらん山」でこのほど、太陽光発電事業に向け地鎮祭が行われた。林野内の幹回り3メートル超のコナラ15本は保存されるが、残る草木は工事のため伐採される。同林野を長く所有・管理してきた中野英喜ミカヒ農林社長ら関係者約30人が神事を執り行い、三本木原の原風景が残る山を記憶に刻んだ。
 20ヘクタール超の林野内には約400本のコナラがある。東北巨木調査研究会の2016年の調査で、幹回り3メートル91センチの県内最大の巨木を含め3メートル超のコナラ9本を確認。追加調査でさらに6本見つかった。希少種のニホンスズラン、ニッコウキスゲなども自生している。
 太陽光発電をめぐっては同研究会などの働き掛けにより、コナラの巨木15本が昨年6月、市保存樹木の指定を受けた。発電事業者が通路を設け、自由に見学できるようになる。ほかの草木は保存の手だてがなく、昨年市民らに好きな草木を掘り取ってもらう「救出作戦」を約3カ月実施した。同研究会の高渕英夫会長は「初めて調査に入った際、人工林にも農地にもならず原風景が残っていたことに驚いた。発電事業者、中野さんの配慮・決断で巨木群は残せた。今後は現地に、草木の霊を慰める草木塔(そうもくとう)の建立を提案したい」と話した。

(東奥日報社)