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「ハマに活気を」漁師ら有志団体/むつ

2018.03.17

スマートフォンを通じた生中継でツアーをPRする海峡ロデオ大畑の佐藤会長(右)と濱田副会長=2月下旬、むつ市大畑町

スマートフォンを通じた生中継でツアーをPRする海峡ロデオ大畑の佐藤会長(右)と濱田副会長=2月下旬、むつ市大畑町

 青森県むつ市大畑町の漁師たちが中心となり2月、漁業を通じた地域活動を行う有志団体「海峡ロデオ大畑」を設立した。第1弾イベントとして4月7~8日、1泊2日の定置網漁体験ツアーを開く。「わいど(私たち)の手で、漁師の楽しさを次の世代に伝えたい」。漁業の後継者育成、魚の販売促進など、地元の基幹産業に押し寄せる荒波に、漁船を操り立ち向かおうとしている。 「わいどと」「一緒に」「こご大畑で」「海峡ロデオするべ~!!」
 2月下旬、むつ市大畑町の「秘密のスタジオ」で、海峡ロデオの佐藤敏美会長(41)と濱田一歩副会長(38)が、ねじり鉢巻き姿で軽妙なトークを繰り広げていた。定置網漁体験ツアーのPRだ。
 2人の様子はスマートフォンを通じて、東京の飲食店に生中継。首都圏の青森県ゆかりの人たちが集まる交流会(県主催)で、映像と音声が流れた。会場の笑い声と拍手が画面越しに聞こえてくるにつれ、2人のアピールはどんどん調子づいていった。
 海峡ロデオのメンバーは、大畑の漁業者や住民ら約20人。団体名の「ロデオ」は、津軽海峡の波を受けた漁船がロデオの馬や牛のように跳ねるところから名付けた。「漁船のロデオは、実際に乗った人にしか味わえない感覚。そんな漁師の面白さや、大畑の魚のおいしさをたくさんの人に知ってもらいたくて」。佐藤さんが、名前に込めた思いを語る。

ツアーに向け、メンバーがモニター漁などで準備を進めた=2017年11月(海峡ロデオ大畑提供)

ツアーに向け、メンバーがモニター漁などで準備を進めた=2017年11月(海峡ロデオ大畑提供)

 佐藤さんも濱田さんも、地元水産会社で定置網漁を営む。漁獲が減り、漁師のなり手も少なくなっている大畑のハマに活気を取り戻す方法はないか、仲間たちと考え続けていた。「わいどにできるのは、船を動かすこと、魚を取ること」と佐藤さん。ならば自分たちで船を出して、漁師になじみがない人たちに漁師の一日を丸ごと体験してもらおうと、ツアーを提案した。
 内容は海上での網起こし体験、新大畑町魚市場の入札見学、佐藤さんたち行きつけの銭湯で入浴、大畑の海の幸を使った料理を囲んでの交流など盛りだくさん。濱田さんは「漁師の仕事に興味を持ってもらう機会が増えれば、漁師をやりたいと思ってくれる人が現れるかも」と期待する。
 海峡ロデオは定期的にツアーを開きたいと考えている。地域行事での鮮魚販売なども検討している。佐藤さんは「それぞれの得意分野を生かして、誰もやってこなかったことに挑戦し、失敗を恐れず前に進む」、濱田さんは「漁師も店をやっている人も、まちのみんなと一緒になって大畑を元気にしていきたい」と張り切っている。
 ツアーの申し込みは3月末まで。問い合わせは、しもきたTABIあしすと(電話0175-31-1270)へ。

(東奥日報社)