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佐井・地域おこし協力隊 村へ定住「これからも力に」

2018.04.05

樋口村長(右)から退職辞令を受け取り、懇談する園山さん(中)、村木さん=佐井村役場

樋口村長(右)から退職辞令を受け取り、懇談する園山さん(中)、村木さん=佐井村役場

 過疎地域の活性化へ若者の視点で取り組む「地域おこし協力隊」として、青森県佐井村に男性2人が移住して5年。さまざまな活動をしてきた2人は3月30日、任期を終えて村から退職辞令を受けた。4月から、村からの報酬はゼロになるが、2人は村に残り、それぞれ活動を続ける。「明日からも今日までと同じ感じで進んでいく」「村の活性化の力になりたい」と話している。
 2人は、島根県出身の園山和徳さん(34)と、秋田県出身の村木伊織さん(29)で、2013年春に佐井村に移り住んだ。総務省の制度に基づく「地域おこし協力隊」の任期は最長3年間だが、その後2年間は村の嘱託職員という形で、それぞれ自由な発想で多岐にわたる事業を展開してきた。
 園山さんは、14年に着地型旅行商品を扱う一般社団法人「くるくる佐井村」を立ち上げ、福浦の歌舞伎出演体験ツアーや北限のサル観光ツアーなどを手掛けてきた。食材や生産者を紹介する冊子と、その食材をセットで届ける「下北半島食べる通信」の発行や、アピオス(ホドイモ)の栽培、海産物加工品の開発などにも取り組んできた。
 村木さんは学生時代、アニメやご当地アイドルを生かした観光振興による地域活性化を研究していた経験から、コスプレをして仏ケ浦に集まるイベントを開催した。16年には、地元の人も観光客も気軽に集まれる場を創出しようと「cafeいおり」をオープンした。17年からは学習塾も開いている。
 村役場で2人に退職辞令を手渡した樋口秀視村長は「初めは不安もあっただろうが、地域に溶け込み、その中でなりわいづくりをしていただいた。4月以降も村に定住してもらえるので、さらに活動を進展させてほしい」とエールを送った。
 園山さんは「今日までと何も変わらない。観光振興や特産品開発を通して、村の活性化に寄与できれば」と語った。
 津軽海峡文化館アルサスに出店予定の村木さんは「観光に来た人たちが佐井ならではの味覚を楽しめるようにしたい。新メニューはまだ秘密です」とほほ笑んでいた。

(東奥日報社)