エリア 三八

八戸万歳世界に誇る

2016.12.01

八戸三社大祭のユネスコ無形文化遺産登録決定を祝い、万歳する市民ら

八戸三社大祭のユネスコ無形文化遺産登録決定を祝い、万歳する市民ら

 「バンザーイ」「世界に誇れる祭りだ」。県南地方を代表する山車行事・八戸三社大祭が、ユネスコの無形文化遺産に登録されることが正式に決まった1日、八戸市が開いたセレモニーは歓喜に沸いた。地元関係者は「市民の誇り」「未来へ引き継ぐ」など、待ち望んでいた吉報に喜び、決意を新たにした。
 市庁ロビーで午前10時ごろから行われたセレモニーには、小林眞市長や八戸三社大祭山車祭り行事保存会の小笠原修会長、八戸観光コンベンション協会の大黒裕明会長らが出席した。
 小笠原会長はあいさつで「祭りを未来へと確実に引き継ぎ、さらなる振興を図りたい」と決意を表明。正式登録を「世界に誇れる」と受け止めた。出席者らがくす玉を割った後は、詰めかけた一般市民らとともに万歳三唱をした。
 万歳三唱の音頭をとった大黒会長は「京都祇園祭のような歴史と伝統のある祭りと肩を並べることができ大変ありがたい」とした上で、「これまで先輩たちが代々受け継いできてくれたからこその成果。これまで山車制作に携わってきた関係者が一番うれしいはずだ」と喜びを語った。
 三社大祭の起源とされる「神輿(みこし)渡御の祭礼」が江戸時代に始まった〓(おがみ)神社の坂本守正宮司(67)は「今後も伝統文化の継承と発展にまい進する。子どもたちが夢を見られるような素晴らしい祭りにしていきたい」と喜びをかみしめた。※〓は雨かんむりと龍の間に口が横にみっつ
 約300年の歴史と伝統を誇る八戸三社大祭は、国内の山車祭りの変遷過程の典型を示すとされる。担い手は裕福な町民から一般町民へと移り変わり、その後も地域が一体となって受け継いできた。
 かつて八戸市博物館の館長を務め、今年3月に三社大祭に関する著作を刊行した工藤竹久さん(66)は「関係者は今までやってきたことが認められて、(国の重要無形民俗文化財の指定に続き)あらためて自信と誇りにつながったのではないか。非常に意義があることだ」と指摘。その上で「これまでのように、みんなでしっかりと祭りを育てていくことが大事だ」と述べた。
 一方、「祭りはこれから変わっていかなければならないのか。それとも、何も変わらずこれまで通りでいいのか。正直、迷いがないわけではない」と話すのは、今夏で三社大祭への参加120周年を迎えた廿六日町山車組の橘友昭委員長。「海外も含めて、いろんな人たちが来てくれるようになる」と期待しつつ、「現状の山車制作は(人材の確保などの)態勢面で厳しいところがあるが、これからも毎年参加し続けたい」と意気込みを新たにした。(東奥日報社)

(東奥日報社)