エリア 三八

300年の歴史秋祭り起源

2016.12.04

ユネスコの無形文化遺産に登録された八戸三社大祭=2016年8月1日

ユネスコの無形文化遺産に登録された八戸三社大祭=2016年8月1日

 「八戸三社大祭の山車行事」は八戸市の中心部にある法霊山〓(おがみ)神社、長者山新羅神社、神明宮の三つの神社の合同例祭で、毎年8月1~3日に行われる。神話や伝説、歌舞伎などを題材にした豪華絢爛(けんらん)な27台の山車が神輿(みこし)行列に連なって市内を巡るほか、神楽や虎舞などの地域に伝わる民俗芸能、甲冑(かっちゅう)武者や騎馬武者らの隊列なども披露される。前後には前夜祭と後夜祭も行われ、2016年は5日間で延べ約117万人の観客が沿道を埋めた。
 〓(おがみ)神社の神輿を長者山まで渡御させるため、町衆らが行列をつくって城下町を練り歩いた「神輿渡御の祭礼」が起源で、江戸時代の享保年間(1716~35年)、神様に五穀豊穣(ほうじょう)の感謝を伝える秋の祭りとして始まったとされる。国内の山車祭りの変遷過程を典型的に示しているとされ、国は04年に重要無形民俗文化財に指定した。
 少子高齢化や人口減少に伴う地域社会の縮小を背景に、祭り参加者の減少や担い手不足などの課題も浮かび上がる。ユネスコの無形文化遺産登録を契機に、祭りの伝統継承や、本来の祭りの在り方を巡る議論も活発となりつつある。
 八戸三社大祭山車祭り行事保存会の小笠原修会長(57)は「江戸時代に始まって約300年の伝統がある三社大祭が、世界に注目される新たなステージへと進んだ。保存・継承の責任も大きくなるが、私たちの手でさらに磨きをかけて後世に託していきたい」と話した。
※〓は雨かんむりと龍の間に口が横にみっつ
(東奥日報社)

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