下北 明鏡

【大間町のいいところ】味わってほしい津軽海峡の恵み

2017.01.31

 日本列島の地図に目を向ければ本州最北端の大間崎に目が留まるだろう。ここは北海道にも手が届きそうな場所。高台からは眼下にあふれんばかりのいさり火を見ることができる。この海こそ井上靖「海峡」、吉村昭「魚影の群れ」、水上勉「飢餓海峡」など小説の舞台となった津軽海峡である。大間をはじめ下北半島北通りの人々は海峡の恵みを得て生きてきた。
 ◇この地は古い時代からサケ、アンコウ、イカ、ウニ、アワビなどの漁が盛んで、ことに獲れたてのイカ刺しや新鮮な活ウニは、ここでしか味わえない醍醐味(だいごみ)と思っている。そして大間は近年、クロマグロの産地として有名になり、他の追随を許さない。藩政時代には南部藩の牧野が置かれた歴史があり、現在も「大間牛」が生産されている。
 ◇昨年開通した北海道新幹線で旅した帰りは函館-大間間のフェリーで船旅を楽しんでほしい。観光客は船べりに寄ってくるイルカの群れに歓声を上げるに違いない。近くには仏ケ浦の奇岩もある。大間を経由した下北ジオパーク観光を期待したい。
(むつ市・山口吾一郎)

(東奥日報社)