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【元気の森】部屋数8室「ホテル山上」 アート作家集う「家」

2017.02.22

ホテル山上の山上知範さん。ホテル一室の壁には滞在した作家たちのサインが並ぶ

ホテル山上の山上知範さん。ホテル一室の壁には滞在した作家たちのサインが並ぶ

2014年の「ホテ山ビエンナーレ」の懇親会。お酒を飲みながら親睦を深めた(参加作家の大洲大作さん撮影)

2014年の「ホテ山ビエンナーレ」の懇親会。お酒を飲みながら親睦を深めた(参加作家の大洲大作さん撮影)

 青森駅からほど近い、青森市古川の路地裏にある「ホテル山上」。部屋数8室のこぢんまりした宿だが、現代アートシーンで活躍する国内作家たちが集う場になっている。同ホテルの山上知範さん(40)が同市の青森公立大学国際芸術センター青森(ACAC)のボランティア団体に所属していることから、学芸員やアーティスト御用達の宿に。3月11日には、作家たちが集結する2年に1度の展覧会「ホテ山ビエンナーレ」の第4回が開かれる。
 山上さんは、2004年からACACサポート団体「AIRS(エアーズ)」に所属し、現在は副会長。市内のアートイベントにも携わる。大学で建築学を専攻していたこともあり、作家の制作補助でも心強い存在だ。
 ACACが郊外にあることから、作家たちの中心街の拠点として同ホテルが利用されるようになり、その後何度も訪れる作家も。元ACAC学芸員で、現在はフリーで活動する服部浩之さんが一時期、ホテルの一角でアートスペースを運営したこともあった。
 「ホテ山ビエンナーレ」は2010年に始まり、個展から徐々に拡大。14年の第3回は、約10人の作家が客室などに作品を飾った。
 第4回は時期がずれ込み今年3月になったが、これまで毎回12月に開催してきた。「青森の冬はつらいと思われがちだが、自然や味覚など魅力もいっぱいある。作家の感性で見てもらい、何かにつながればと思った」と山上さんは理由を語る。
 会期は毎回一日限り。忘年会に作品を持っていこうという軽いノリで、普段は緻密な刺しゅう作品を作る青山悟さん(東京都)が「ご・せいざん」の名で陶芸作品を出品するなど、作家も遊び心いっぱいだ。
 山上さんと約10年の付き合いがある美術家の中崎透さん(40)=茨城県=は「専門家が仕事で関わるのと違い、山上さんは友達のようにアーティストと関わってくれる。旅館を経営するご両親の理解も深く、青森の実家という感覚」と話す。
 第4回は、中崎さんがアートディレクターを務め、おなじみの作家たちが参加する予定。中崎さんは「ホテ山に愛着を持ったアーティストが作る一日限りの展覧会」、山上さんは「作家にも、来場者にも、冬の青森を楽しんでもらえれば」と話している。
 展示は午前10時~午後5時(予定)、一般来場可、入場無料、駐車場なし。詳細は今後、「第四回ホテ山ビエンナーレ」ウェブサイトに掲載。

(東奥日報社)